ネタが浮かばないA


Author 蒼親


 前回に続き、ネタが浮かばないときに、私が行なっている対処法。  前回は、複数人での対話を紹介した。  しかし、私自身もそうであるが、自分の趣味を理解してくれる仲間と、都合良く、ほい ほい集まれるわけではない。  私にも仕事があるし、相手にも仕事があるのだ。  そこで、今回は、一人でやっていることを紹介してみようと思う。 1、ブレーンストーミング  とにかく書き出してみる。  たった今、目に入ったもの(こと)でもいいし、聞いていた音楽から浮かんだイメージ でもいい。  取っかかりは小さいもので十分。  あとは、連想ゲームだ。  このときの注意点は、決して否定しないこと。  浮かんだものをありのままに受け止める。  一見して、全く繋がりの見えない事柄でも、組み合わせてみれば、以外に面白くなるも のだ。  たぶん。 2、本を読んだり、映画を見たり、音楽を聴いたり  前回の対話法と似たことで、他人のアイデアに触発されて生まれるものもある。  ただし、他人のアイデアをそのまま流用することはいけない。これは当然のことだ。  ただ、そこにオリジナリティを持たせることができれば、もうそれは自分のアイデアで ある。  他人と同じものを作ったのでは、創作家の名折れ。  そういう意識が大切だと思う。 3、歩く  私は、アイデアに詰まったり、筆が進まなくなったりすると、よく歩く。  散歩ではない。家の中あるいは部屋の中で歩くのだ。  なぜ部屋の中かというと、なにか思いついた時、すぐにそれをPCに打ち込みたいから だ。  これは自分でも不思議なのだが、歩いている内に執筆中の物語が進む。  むろん、進まないときもある。しかし、そのときは、別のアイデアが生まれ、結果とし て刺激になる。  これが、我がことながら、面白い。 4、四つの上  古来、文章を書くときに適した時間・場所は「四つの上」に存在するという。  曰く、「机上」「馬上」「枕上」「廁上」である。  「机上」とは、言うまでもなく机に向かっているとき。また、執筆しようとして、向か う机のことである。  「馬上」とは、馬に乗っているとき。現代で言うと移動中というだろう。まあ、自動車 の運転中に考え込むことは危険だが、いいアイデアが生まれる気がするのは確かである。  前述の「歩く」はこれに当たると思う。  「枕上」とは、寝る間際。これが上手く行った例としては、『枕草子』を想像してもら えるといいかもしれない。  「廁上」とは、トイレに入っているとき。かの武田信玄もトイレで考え込むことが多か ったらしい。  他にシャワー中や料理中にアイデアが浮かぶということもある。  さて、まとまりがなくなってしまったが、何かの助けになれば幸いである。


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